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星の風を取り込むパルサー XRISMが見たX線フレアの現場

約3分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
XRISM(クリズム)

宇宙から来るX線を細かく調べる、日本主導の観測衛星。

パルサー(パルサー)

小さいのに、物質が非常にぎゅっとつまった天体。

恒星風(こうせいふう)

星から外へ流れ出す、熱いガスの流れ。

何が起きたか

NASA(米国航空宇宙局)は、公式記事で、日本主導のXRISM(X線撮像分光ミッション)が、連星で起きる物質の流れを直接観測したと発表しました。連星とは、二つの天体が重力で結びついた組です。

観測対象は、地球から約1万3000光年離れたBP Crucisです。そこには、太陽の約40倍の質量と約60倍の大きさを持つ、非常に大きく熱い星Wray 977があります。この星は、電気を帯びた熱いガスを絶えず外へ吹き出しています。この流れが「恒星風」です。

相棒はGX 301-2という中性子星です。中性子星は、もとの星が大爆発したあとに残る、非常に密度の高い天体です。GX 301-2は直径約20キロメートルの球に太陽より重い質量を詰め、約11分で回転しています。X線のビームを地球へ向けるため、パルサーとして観測されます。

風がX線フレアになるまで

GX 301-2は、41.5日かけてWray 977の周りを回ります。その途中で、Wray 977の周囲にできた濃いガスの流れを通過します。中性子星の重力がその流れの一部を引き寄せ、ガスが近くへ集まります。

ガスは最初、パルサーの周りに厚く乱れた円盤を作り、渦を巻きながら落ち込みます。さらに濃い流れの中へ進むと、円盤を支える動きが足りなくなり、円盤が崩れます。するとガスは、中性子星へ直接落ち込むようになります。この過程でガスが熱くなり、強いX線を出します。これがX線フレアです。

XRISMが確認したこと

XRISMは2025年2月1日、強いフレアの終わり近くを約16時間観測しました。搭載されたResolveという分光器は、X線のエネルギーの違いを細かく調べます。

今回、鉄の吸収線が時間とともに変化していました。線のずれから、ガスがどちらへ、どれほどの速さで動いているかを推定できます。解析では、ガスがパルサーへ向かって、時速約33万5000マイル、時速約54万キロメートルで進んでいることが示されました。

つまり、単にX線が明るくなっただけではありません。大きな星から出たガスが、実際にパルサーへ近づき、X線のエネルギー源になっている手がかりを、X線の特徴から追えたのです。

なぜ重要なのか

研究者は、これまでコンパクト天体へ風のプラズマが落ち込む明確な証拠を見たことがなかったと説明しています。今回の観測は、星の風がどのように捕らえられ、円盤を作り、最後に天体へ落ちるのかを詳しく検証する材料になります。

さらに、パルサーが流れを通り抜ける約4日間には、円盤がいったん消え、通過の終わりに反対向きの回転で再び現れると研究者は考えています。物質の流れが変わるたび、X線の出方も変わる可能性があります。

まだ分からないこと

記事で示された円盤の変化には、研究者の解釈や計算が含まれます。観測だけで、すべての段階を動画のように見たわけではありません。また、恒星風が生まれる細かな条件や、フレアの強さを決める要因も、完全には整理されていません。

次に見る点

今後は、別の軌道の位置やフレアの段階をXRISMで観測し、ガスの速度や向きがどう変化するかを比べることが重要です。追加データが増えれば、星の風がX線へ変わる過程を、より細かく検証できるでしょう。

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大きな星の風を、パルサーが取りこんだ

📰 しっかり版: 星の風を取り込むパルサー XRISMが見たX線フレアの現場

大きな星のガスを、近くのパルサーが取りこみました。そのガスが強いX線の光を生みました。

約1分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
XRISM(クリズム)

宇宙のX線を詳しく見る、日本主導の観測衛星。

星の風(ほしのかぜ)

星から外へ流れ出す熱いガス。

X線フレア(エックスせんフレア)

X線の光が急に強くなる現象。

💡 ようするに

  • 大きな星は、熱いガスを外へ出します。
  • パルサーは、そのガスの一部を引き寄せます。
  • 集まったガスが、強いX線を出します。

NASA(アメリカの宇宙機関)は、日本主導のXRISMを使った観測を発表しました。XRISMは、宇宙から来るX線を詳しく調べる観測衛星です。

観測したのは、二つの天体が近くを回る連星です。一つは、とても大きく熱い星です。この星は、外へ熱いガスを吹き出しています。この流れを「星の風」と呼びます。地球の空気の風とは違う、星から出るガスの流れです。

もう一つはパルサーです。パルサーは、小さいのに中身がぎゅっとつまった天体です。パルサーの重力が、近くを流れる星の風を引き寄せます。

ガスがパルサーの近くに集まると、激しく動きます。ガスは熱くなり、X線を出します。X線は、人の目には見えない光です。X線の光が急に強くなる現象を、X線フレアと呼びます。

今回の観測では、鉄が出すX線の細かな特徴が変化していました。その変化から、ガスがパルサーへ向かって動いていることが分かりました。ガスの速さは、時速約54万キロメートルと計算されました。

この観測が大切なのは、光の明るさだけでなく、光を出す材料の動きまで調べられたからです。大きな星がガスを出し、パルサーが一部を取りこみ、強いX線を生むという流れを確認する手がかりになりました。

ただし、ガスがどのような円盤を作り、いつ形を変えるのかには、まだ研究者の考えも含まれます。フレアの強さを決める細かな理由も、すべては分かっていません。これからのXRISMの観測で、二つの天体の動きとX線の変化を比べることになります。

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大きな星のガスを、小さな星が取りこんだ

📰 しっかり版: 星の風を取り込むパルサー XRISMが見たX線フレアの現場

大きな星が熱いガスを出しました。近くの星が、そのガスを取りこみました。すると、見えない光が強く出ました。

約1分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
XRISM(クリズム)

宇宙の見えない光を見る道具。

パルサー(パルサー)

小さくて、中身がぎゅっとつまった星。

X線(エックスせん)

目では見えない光。

一言でいうと

  • 大きな星がガスを出しました。
  • 小さな星がガスを取りこみました。
  • X線という光が強くなりました。

NASA(宇宙を調べるアメリカの機関)は、XRISMでこの様子を見ました。XRISMは、日本が中心になって作った宇宙の観測道具です。

大きな星は、熱いガスを外へ出していました。このガスの流れを、星の風といいます。

近くには、パルサーがいました。パルサーは、小さくて、中身がぎゅっとつまった星です。

パルサーは、星の風を自分のほうへ引き寄せました。ガスは近くで、激しく動きました。

すると、X線が強く光りました。X線は、目では見えない光です。

まだ、ガスの細かな動きは全部分かっていません。これからもXRISMで調べます。

出典・参考