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63℃で増える「火のアメーバ」 複雑な細胞の耐熱記録を更新

約2分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
真核生物(しんかくせいぶつ)

細胞の中に核などの構造を持つ生物。

ゲノム(げのむ)

生物が持つ遺伝情報の全体。

極限環境微生物(きょくげんかんきょうびせいぶつ)

高温や強い酸性など、普通の生物には厳しい環境で生きる微生物。

何が起きたか

NASA(米国航空宇宙局)が支援した研究チームは、米カリフォルニア州のラッセン火山国立公園で、63℃でも細胞分裂して増えるアメーバを観察した。詳しい発表はNASA Scienceで確認できる。新種の名前はIncendiamoeba cascadensisで、「火のアメーバ」を意味する。研究結果は科学誌Cellに掲載された。

どこが記録なのか

このアメーバは一つの細胞で生きるが、細胞の中に遺伝情報をしまう核などを持つ。こうした生物は真核生物と呼ばれ、人や植物もこの仲間だ。これまで、真核生物が増える温度の上限は約60℃とされ、一部の菌類と紅藻が記録を持っていた。今回の観察は、その上限を63℃へ押し上げた。ただし、63℃を超えると増えない。それでも64℃までは食べ物を探して動き、66℃でも一部は活動した。70℃に5分さらした後に回復した例もあるが、80℃では戻れなかった。

熱に耐える手がかり

高温は、細胞が働くためのたんぱく質の形を崩し、細胞膜も壊れやすくする。核や内部の構造を持つ真核生物は、熱で傷つく場所が多いと考えられてきた。研究チームはこのアメーバのゲノムを調べ、温度ごとの遺伝子の働きも比べた。その結果、遺伝情報を守る働き、周囲の変化を感じる働き、たんぱく質の形を保つ働きに関係する遺伝子が見つかった。これらは有力な手がかりだが、どの仕組みが耐熱性を生んだのかは、まだ一つに決まっていない。

宇宙生命の探し方への意味

高温や強い酸性など、普通の生物が苦手な場所で生きる生物は極限環境微生物と呼ばれる。NASAは、こうした生物を調べると、生命が生きられる条件の範囲を見直せると説明する。火星などで生命を探すときも、温度だけで候補を狭めないための材料になる。

ただし、この発見は火星に同じアメーバがいる証拠ではない。生きるには、温度のほかに酸性度、酸素、圧力、水、食べ物が必要で、それを支える生態系も要る。地球以外で、これらがそろう場所はまだ確認されていない。

まだ分からないこと

研究チームは、ニュージーランドやイエローストーンの地熱サンプルから、似たDNAの断片も見つけた。別の温泉に近い仲間がいる可能性はあるが、実際の生物として見つかったわけではない。

次に見る点

今後は、仲間の分布と、熱から細胞を守る仕組みを確かめる必要がある。63℃という数字は生命の最終線ではなく、調べ直すべき境界を示した。

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63℃の水で増える「火のアメーバ」

📰 しっかり版: 63℃で増える「火のアメーバ」 複雑な細胞の耐熱記録を更新

63℃の水で増える小さなアメーバが見つかりました。

約1分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
Incendiamoeba cascadensis(インセンディアモエバ・カスカデンシス)

今回見つかったアメーバの学名。

真核生物(しんかくせいぶつ)

細胞の中に核を持つ生き物。

遺伝子(いでんし)

体の働き方を決める情報の一部。

💡 ようするに

  • 火山の公園で、熱い水のアメーバが見つかった。
  • 63℃でも、二つに分かれて増えた。
  • 生命が生きられる条件が見直される。

何が見つかったの?

NASA(米国航空宇宙局)が支援した研究で、米国のラッセン火山国立公園から新しいアメーバが見つかりました。名前はIncendiamoeba cascadensis(インセンディアモエバ・カスカデンシス)です。詳しくはNASA Scienceの記事で読めます。

なぜすごいの?

このアメーバは63℃でも細胞分裂して増えました。前の真核生物の上限は約60℃です。真核生物は、細胞の中に核を持つ生き物です。人や植物も仲間です。

熱いのに平気な理由

熱は、細胞のたんぱく質や膜を壊しやすくします。研究チームは、熱から遺伝情報を守る遺伝子などを見つけました。ただし、仕組みはまだ全部分かっていません。63℃を超えると増えませんが、64℃までは動けました。

宇宙にも関係する?

生命が生きられる条件を考える材料になります。火星に同じアメーバがいる証拠ではありません。生きるには、水や酸素、食べ物なども必要だからです。

これから

別の温泉に仲間がいるか、熱から体を守る仕組みを調べます。

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熱い水で元気な、小さなアメーバ

📰 しっかり版: 63℃で増える「火のアメーバ」 複雑な細胞の耐熱記録を更新

とても熱い水で、ふえる小さな生きものが見つかったよ。

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ことば
Incendiamoeba cascadensis(インセンディアモエバ・カスカデンシス)

この話に出てくるアメーバの名前。

アメーバ(あめーば)

ひとつの細胞で生きる小さな生きもの。

細胞(さいぼう)

生きものの体をつくる小さな部分。

NASA(米国航空宇宙局)が、研究のお話を紹介したよ。 アメリカのラッセン火山国立公園で見つかったよ。 Incendiamoeba cascadensis(インセンディアモエバ・カスカデンシス)というアメーバだよ。 アメーバは、とても小さな生きものだよ。 このアメーバは、63℃でも二つに分かれてふえたよ。 前の記録は60℃だったよ。 63℃は、60℃より3℃高いよ。 熱いと、細胞の大切な部分がこわれやすいよ。 でも、このアメーバは熱から身を守れたみたいだよ。 63℃より熱いと、ふえなくなるよ。 それでも64℃までは動けたよ。 この発見は、宇宙にアメーバがいる証拠ではないよ。 生きるには、水や食べ物もいるよ。 ほかの熱い水にも仲間がいるかもしれないよ。 まだ見つかっていないよ。 くわしいお話はNASAの発表にあるよ。

出典・参考